2011年4月11日月曜日

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重症心身障害児・者施設「つばさ静岡」にて、
今年度初の演奏をさせていただきました。

お客さんは、主に施設の利用者さんと、
その家族や介護職員さんです。

仕事帰りや、学業の合間に楽しむ音楽があるのなら、
こういう場所にこそ、楽しみとしての音楽がきっと必要でしょう。

僕にとっても、ヘルパーや福祉職員の仕事の経験上、
福祉の現場はいつも大切な場所の一つであります。

相手がだれであっても自分が人の、
楽しみの場所を作ることができているのかどうかは、
いつまでも自信がないものですが、

障害を持ったみんなは「面白い」「つまらない」のサインが独特で、
舞台に立つこちらも、やはり少し戸惑ったりすることがあります。

しかし演奏の後に、
ある人がギュッと僕の手を握って喜んでくれました。

そのダイレクトな表現の中に、
何かやさしいものを受け取ったような気がし、
僕も何かを伝えようと手を握り返したりするのですが、

どうもそれはやはり、ただ手を握りあっているというだけなのです。

しかしやはり、彼は僕に何かを与え、
僕も彼に何かお返しをしたようにも思うのです。

現代の人が忘れてしまった、
当たり前の社交の一つのようでもあり、
しばしば不思議な魅力を感じたりします。

今回は、
ハンマーダルシマー奏者の荒井さんに数曲参加してもらいながら、
みんなのよく知っている曲、ちょっと珍しい外国の曲、
僕のオリジナル曲、と、テーマごとに演奏しました。

新しいアンサンブルをもっと深めてみたいと思っています。

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