2011年10月29日土曜日

10/29

恥ずかしながら知らなかったのですが、
宮沢賢治は、ドヴォルザークの新世界交響曲に、
「遠き山に日は落ちて」に先立つこと、20年も前に、
自身の詩をつけていたのだそうです。

TV番組で、歌われていたのを聴いて、
あまりの詩の素晴らしさに茫然となり涙が出ました。
まさに雷に打たれたようなショックです。


春はまだきの朱(あけ)雲を
アルペン農の汗に燃し
縄と菩提樹皮(マダカ)にうちよそひ
風とひかりにちかひせり

四月は風のかぐはしく
雲かげ原を超えくれば
雪融けの草をわたる


繞(めぐ)る八谷に劈靂(へきれき)の
いしぶみしげきおのづから
種山ヶ原に燃ゆる火の
なかばは雲に鎖(とざ)さるゝ

四月は風のかぐはしく
雲かげ原を超えくれば
雪融けの草をわたる

2011年10月28日金曜日

10/27

方法論としては賛否両論ありますが、

新しく作る音源の中の1曲は、自宅録音にして、
あえて、窓を開けっ放しにして、
家の外の音も入れてしまう形で録ろうと思っています。

しかし、これがなかなか、
思ったようにいかないものなのです。

うまくいけば、鳥の声や、車の音や、
子供の声などが入って、イイ感じになるのですが、

街の音は必ずしもいい音ばかりではなく、
ゴミ収集車がなにやらBGMを流しながら来てしまったり、
となりの茶畑で番茶の収穫が始まってしまったり、
カラスが喧嘩を始めてしまったり、

ちょっと作品には出来ないな、というような音が、
なぜか演奏がうまくいっている時に限って乱入してくるので、

もう!と思いながら、また録り直すのです。

人の声も、とてもいいのですが、
具体的に会話の内容が分かってしまうと、
やっぱり興ざめです。

今日も録音中に、外で小さな子供が、
お母さんに向かって「食べる!食べる!」
と、ずっとダダをこねていました。

「食べさせてやれ!」
と叫びそうになりました。

やっぱりスタジオでやろうかな・・・。

2011年10月26日水曜日

10/26

明日は、定例の「マキタさんとミッちゃんトコ」でのライブ。

明後日は、久しぶりに、ライブハウスUHUに、
ミュージシャン「近藤智洋」さんがやってくるので、
そのO.Aを務めさせていただきます。

ゆっくりといい時間にしたいと思います。


朝晩、少し寒くなってきました。

朝、仕事などに行く時にバイクに乗ると、
すーっと胸が冷え、心がどこかに飛んでいくような気がします。

そんな時は、気持ちがとても楽です。
オートバイとは不思議な乗り物だと思います。


■10/27(木)

静岡 「ロック喫茶 マキタさんとミッちゃんトコ」
20:00~ 21:00~ 22:00~ 3ステージ
¥1000(飲食別)

■10/28(金)
静岡七間町 「LIVEHOUSE UHU」
HIGH FIDELITY
出演 近藤智洋 with 高橋浩司(ex.PEALOUT)
    オガサワラヒロユキ 
O.A: 丸山研二郎、凪
open18:00 start19:00 前売¥2500 当日¥3000

2011年10月25日火曜日

10/24

さて段々とお尻に火が付いてきました。
(大学時代の先輩の口癖であります。)

録音がなかなか前に進みません。
技術的問題と、こだわりがブレーキをかけます。

しかしまあ、とことんまでやってみるのも勉強ですね。
もう少し…。

いい手ごたえだ、と思っても、
できる時間は限られていて、
明日もあすとて仕事であります。

またも何やらつかみかけたものが、
遠ざかってゆく気がして焦ります。


今日は夏のような積雲が出ていて、
よく見ると、雲のへりのところで、
1羽のトンビが旋回しながら遊んでいました。

一番スケールの大きな遊びだと思います。

別に鳥になりたいと思った事はありませんが、
どんな景色が見えているのか知りたくはあります。

音楽の中にもそんな鳥の目にしか見えないような、
景色が発見できるかもしれません。

どうも自分の音にもそれを待っているようなので、
わがままをしてしまうのです。

2011年10月21日金曜日

10/21

何やら行ったり来たりしている間に、
もう10月も後半であります。

ここ数日の自己管理の悪さがたたって、
久しぶりに風邪をひきました。

このところ、あまりひかなかったので、
ついに自分も馬鹿の仲間入りができたか、
と思って高をくくっていました。

微熱はさがりましたが、喉鼻にきています。

昨日はライブハウスUHUにて、ミュージシャン風太さん企画、
「風太のボクんちへおいでよ」に出演させていただきました。

風邪で鼻がずるずるでしたが、
まずまず、楽しいライブができたと思います。

それから久々に「The Fawn」4人バージョンをやりました。
一度も集まって練習しないのに、
何故かアンサンブルが深まったような気がしました。

11月はFawnのライブが2回あります。
山梨は山中湖畔と、藤枝への珍道中です。
また詳細がでましたら告知させていただきます。

今日は、喉を休めて、静かにギターの練習をします。

2011年10月19日水曜日

10/19

何気なく流れていた音楽を聴いていたら、

ある曲の詩の中に「A面」という言葉が出てきました。
A面B面とは、当時は新しい響きだったはずですが、
今やレコード時代の情緒ある言葉だと思います。

現代でいえば「カップリング」ですが、
まだ歌の情緒としてはいまいちですね。

最近の流行り歌を聴いていると、
携帯やインターネットなどに関連する言葉も、
よく登場するようになりました。

「君からのメール」とか、「夜中の着信音」とか、
「携帯の充電気にしながら」とか、「待ち受けの写真」とか、

確かにリアリティがあって、
即座な共感を呼ぶには有効かも知れません。
しかし生々しすぎて、その向こうにある世界を空想したり、
言葉以上の深い思いを感じたりできないことが多いのです。

言葉は、人々に長い間使われて、
段々とそこに郷愁が加わったりしながら、
言葉としての意味を深めて行くように思います。

君からメールよりも、
君からの手紙のほうがやっぱり読んでみたいのですが、
手紙もめっきり書かなくなりました。

「君が文来たりて まみえたけれど
かひなければ おぼつかなし
ともにとりあえし手 あくがれざれば
かげあかけるところへむかひてゆく
君ひとりにあらず あな 君やむごとなし」

古ければいいってもんじゃないの。

2011年10月18日火曜日

10/18

今朝は悲しい夢をみました。

僕が雨の降る夜道を車で走っていると、
カエルなどがたくさん出てきて、
一生懸命避けなくてはならなくなりました。

しばらくゆくと、雨にぬれたつがいのネズミが2匹、
大きな交差点にちょろちょろと出ていこうとしています。

あっと思ったのもつかの間、大きなトラックが出てきて、
その車輪につがいの片方のネズミが轢かれてしまいました。

かわいそうになって、わーっと叫ぶと、
寝ながら現実でも叫んだらしく自分の声で目が覚めました。

ひょっとしたら、自分が夢の中で車から降りて、
トラックを止めればネズミは轢かれずにすんだかと思うと、

しばらく悲しくて、胸が苦しかった朝であります。


悪い夢は、いいことの前兆だとも言います。
僕は夢占いなどはまったく信じないほうですが、

妙に、物語のあるリアルな夢を見ることが多いので、
何をか考えさせられたりします。

2011年10月15日土曜日

10/15

昨夜はものすごい風で、外の物干し竿に釣ってあった、
野菜を干すために買ったびく網が、
物干し竿ごと、飛んで行ってしまいました。

竿は落ちて隣の駐車場まで転がっていましたが、
網は結局見つかりませんでした。

今日は一転して静かな雨が降っています。


今、新しい音源を作るために頑張っています。
しかしやはり、録音は大変難しいものです。

いい結果が出なければ、
まるで時間を無駄にしたような気がしますし、

何度もとちったり、気に入らず録り直したりしていると、
だんだんと焦りはじめ、自分に腹が立ち、

いろいろな思考が頭の中でぐるぐるして、
自分の短所を恥じたり、過去を後悔したり、

まったく何の作業をしているやら、
忙しいことになっていきます。

ふがー!と言ってどこぞを蹴っ飛ばしたい気になりますが、
むむ、物を壊してはいかん、と理性が先に立ち、
まるでチンパンジーが踊っているような格好で、
部屋を歩き回ることになります。

そうして鼻息を荒げて、コーヒーを入れ直したりしながら、
少しずつ進めている次第です。

もちろん、少しずつ形になっていくことは、
何より楽しいことであります。

前作と違って、宅録なので音質は落ちますが、
内容的には1歩も2歩も進んだものができると思います。

2011年10月14日金曜日

10/14

アボカドを食べた後、種をとっておいて、
下の部分だけ水につかるようにして置いておくと、

ひと月ぐらいで、種が割れて中から白い根っこが出ます。
さらにもうしばらく置いておくと、上から芽が出てきます。

芽がある程度大きくなったら植木鉢に移します。

そうして育ったアボカドくんが今、
鉢植えで20センチぐらいになりました。

果物は、お店に売られている状態でも、
立派に生きているのです。

うちの実家には、同じように植えられた、
20年もののアボカドの木があります。

父は、実がなると期待したらしいのですが、
気候が合わないのか、雄雌があるのか、実はなりません。

うちのアボカドの芽も大きな木になったらいいな。
また観察日記を書きたいと思います。

10/13

TVで…(最近テレビの話多いな)、
「スズメバチハンター」という話をやっていました。

番組は、どう猛なスズメバチを時に人の命を奪う、
恐ろしい生き物として描いていて、

そのハチと勇敢に戦うハンターとして、
スズメバチの駆除の仕事を取り上げていました。

2人の名人が出てきて、まず片方の仕事を取材していました。

名人は頑丈な防護服を着て、
殺虫剤を噴射しながら巨大な巣を駆除していました。
なかなか大変な仕事だなあと思って見ていると、
もう1人の名人の取材になりました。

TVナレーションいわく、
「名人は恐ろしいハチと戦うのに殺虫剤を使わない!」

何を使うんだ!と思っていると、
ハチミツの入ったビンが出てきました。

名人は次々とスズメバチを捕まえて、
ビンに放りこんでいます。

ん?何か趣旨が変わってきたような?

またナレーションいわく、CGを駆使した説明とともに、
「ここで名人が開発した秘密兵器が登場する!
明るい電灯でハチを箱の中におびき寄せ、
下に仕掛けてある焼酎の池に落としてハチを退治するのだ。」

ん?焼酎?

「巣を駆除して感謝されると、やはりうれしいですか?」
という質問に対し、

「うん、たくさん捕れるとやっぱりうれしいよね。」
と名人はおっしゃっていました。

TVの深刻さ加減と、現場の人のちょっとずれた感じが、
たまらなく面白く、久々に爆笑してしまった番組でありました。

最後のしめは、
「全国で毎年約20人がこの危険な生き物の被害にあっている。」
ということでした。

もちろん人数が少ないからといって、
ほっておいていいということではありませんが…。

2011年10月12日水曜日

10/10,2

僕らの街に、チック・コリア率いる再結成バンド、
「リターン・トゥ・フォーエバー」がやってきました。

ずっと見たかった、ある意味「アイドル」に、
地元で会えるなんて素敵、と思い、
いそいそとチケットを購入し出かけて行ったのです。

チック・コリアは1960年代後半から、当時、
若手ピアニストとしてジャズの帝王マイルス・デイビスの、
バンドに在籍したことをきっかけに頭角を現し、

その後、自らのバンド「リターン・トゥ・フォーエバー」で、
ジャズ・フュージョン界での最大級のヒットを飛ばしました。

僕は彼の、ジャンルにとらわれない独特なコンポジションと、
不思議な浮遊感のあるフレーズにとてもあこがれています。

現在御年70歳。

結論から申し上げると超カッコよかったです。
ものすごくロックしていました。

バンドは、

チック・コリア (ピアノ・エレクトリックピアノ)
スタンリー・クラーク (ベース)
レニー・ホワイト (ドラム)
ジャン・リュック・ポンティ (ヴァイオリン)
フランク・ギャンバレ (ギター)
フローラ・プリム?(ゲスト・ボーカル)

という構成でありました。

バンド全体がまるで震えているように、
恐ろしい音の厚みを持っていて、
それでいて、一人ひとりが自由に見えました。

しかしどんなに複雑なフレーズをつぎ込んでも、
全体が意志を持った一つの生き物のように、
美しい質感を失わないのです。

アンサンブルの一つの頂点を見たような気がしました。


お客さんをよく見ると、
ノリノリで聴いているおばあさんがいました。

よく考えてみれば、40年以上前からやっているわけで、
そんな当時からのファンがいてもおかしくはないのですが、
なんとも不思議な感じがしました。

色褪せない輝きをもったミュージシャン達だと思います。

2011年10月10日月曜日

10/10

家族・親戚のお祝い事で2日間京都に行ってきました。
久しぶりに…、と思ったら、最近は冠婚葬祭で、
よく集まる機会がありましたので、うれしい限りです。

「できれば、なるべく慶事で集まりたいわよねー。」
と、伯母の言葉ですが、葬式も上から順番に逝く分には、
必ずしも悪いことばかりでもないような気もします。


父方で、英国人と結婚して、
もう40年ぐらいロンドンに住んでいる叔母がおり、
その叔母に僕は20年ぶりに会いました。

最後に会ったのが8歳か9歳ぐらいだったので、
もう顔も忘れてしまっていましたが、
久しぶりに会い、不思議な時間を過ごしました。

もう日本より、英国暮しのほうが長いので、
どうやら英語のほうが話しやすいらしいのです。
もちろん日本語も上手(?)なのですが。

とても尊敬できるユニークな叔母です。


うちの家族・親戚は変わった人ばかりで困ります。
しかもどうも共通して自分が一番まともだと、
思っているらしいのです。

一番年下の立場で、まともな性格に生まれついて、
その相手をする自分は大変ですよ、などと言うと、
どこかから突っ込みが入るのでやめておきます。

2011年10月7日金曜日

10/7

今年も、恒例の寸又峡温泉「ホテル翠紅苑」の、
ロビーコンサートが始まります。

今年は、都合もありちょっと少なめで、
10/7(金)、10/11(火)の2回だけですが、
毎年、ひそかに楽しみにしているものです。

考えてみれば、僕が学生に毛の生えたような時期から、
中1年こちらの都合でお休みはあったものの、
毎年お呼び頂いているという類稀なるお付き合いです。

演奏のホスト、福居八大三味線弾き師匠に感謝します。

そういえば、
今は師匠と二人という形に落ち着いていますが、
ロビーコンサート初期のころよく共演していた、
和楽器ユニット「僖響」の原口氏に道でばったり会いました。

彼は、笛、太鼓の名手で、
親善大使として海外にも演奏に行っていたことのある、
凄腕のミュージシャンです。

何年もお互い連絡を取っていなかったので、
また再会することができ、とてもうれしく思いました。


和楽器の人たちと演奏する機会も最近減ってきました。
一時期はよく、三味線や太鼓、笛と共演して、
居酒屋や、お祭り、公民館ライブなどをやらせて頂きました。

民謡が好きだからそうなったのか、
そうだったので民謡が好きになったのか、
よく覚えていませんが、

自分の音楽の礎を少なからず、
築いてくれた活動であったと思います。


さて、これから山道を走って温泉街へと行ってきます。

10/6

金木犀が街中で香っています。

近所の家に、時々サックスの練習をしている人がいます。

ジャズのプレイヤーらしく、
以前は「バイ・バイ・ブラックバード」を吹いていましたが、
今日は「サマー・タイム」を練習していました。

とても上手で、いい音です。

こちらも負けじと「枯葉」でも練習しようかと思います。
僕のほうは苦情が来るかもしれませんが…。


TVで…、

スティーブ・ジョブスが亡くなり、
iphoneなどの携帯電話の革命に関する功績や、
社会に与えた影響を讃えていました。

同じニュースで、
誰かが携帯を夢中で操作しながら歩いていて、
人にぶつかって危ない目にあわせたり、
自分が危ない目にあったりする事件が多いので、
その原因と結果を検証していました。

同じ局の番組で、iphoneなどの、
携帯を使ってできる楽しい遊びについて解説していました。

何だか不思議なことだなあと思いました。

2011年10月6日木曜日

10/5

神のお告げか、はたまた悪魔のささやきか。

ギタリストにとって「爪」は、
体の部分の中で一番大切なものの一つです。

爪がきれいになっていないといい音が出ません。
(爪を短くして指で直接弾くほうが好みだという人もいますが。)

だから日頃気をつけて、物を触っているつもりなのに、
これが、意外とよく割ってしまうのです。

実はここ1週間で、親指と薬指と2か所を割ってしました。

親指は自分の不注意なので仕方がないのですが、
薬指のほうは覚えがなく、朝起きたら割れていました。

親指の件の悔しさの冷めやらぬうちだったので、
朝起きて発見した時、自分がふがいなくなって、
ハタ!と布団をしたたかに叩いたのは言うまでもありません。

(言わないとわからないですね。)


遊んでいるときならば、
自分を責めることができるのですが、

以前に、とっさに人に椅子をすすめようとして、
椅子をつかんだ時に割ってしまったということがありました。

「おおかみよ、優しさの報いがなぜこれなのだ…。」
と天を仰いだのは言うまでもありません。

(言わないとわからないって。)



あれ?突っ込み方が何か、「ボスの秘密部屋」に似てますね。

「ぎゃはは、お前(俺のことね)、
そんなんじゃまともなギタリストになれないと思うがどうか?
え!?ボーリングで爪割ったって!?」

「ボス部屋」と「音楽雑記」を両方読んでくれている、
世界中の約8人が爆笑したとみました。

内輪ネタで失礼。

2011年10月4日火曜日

10/4

今日はこの秋で一番の冷え込みだったのだそうです。

TVではついこの間まで、「なんでこんなに暑いのか。」
ということを検証していたのに、ここ数日になって、
「なんでこんなに寒いのか。」ということを検証していました。

人間はぜいたくだなあと思いました。

真冬に「お~さぶさぶ!」と言いながら、
お風呂に入ろうとして、お湯が熱くて入れず、
「あちっ!」と言ってしまったときも、

人間はぜいたくだなあと思います。

お湯を水でうめながら、自分の鳥肌を見て、地球上にあるうちの、
ほんのわずかな温度変化の中でしか生きられないのだと実感します。


しまってあった上着や、
長袖のシャツを少しずつ出しているこの頃です。

2011年10月1日土曜日

10/1

10月になりました。

新しい音源を作るのに、
いろいろと試行錯誤を繰り返している今日この頃です。

一口に演奏といっても、いろいろなスキルが必要で、
ライブにはライブ、録音には録音の難しさがあるようです。

生演奏は一回きり。
始めたら、よかろうと悪かろうとやりきってしまわなくてはならず、
だからこそ勢いや、繊細さが生まれます。

しかし録音には、録って、
それを聴いて判断するという時間があります。

気に入らないところがあって、録り直せば録り直すほど、
どんどん細かいところが気になりだし、
自分で自分の演奏にO.Kが出せなくなってきます。

だんだんとイライラしてきて、
「自分はなんてへたくそなんだ!」
と、物を投げたりしたくなる時もあります。

実際は気が弱いので投げませんが。

それでもがんばって、いい音が録れたと思い、
喜んで家に帰って、聴き返してみると、
意外と小ぢんまりとしていて面白くなく、

音程が甘かったり、ミストーンがあったりして、
スタジオでは気に入らなかった音のほうが、
よく聞こえたりするのです。


ともあれ、録音では、ここ!
ここのところに照準を当てて突っ込むのだ。
というような基準がだんだんとわかってきました。

少しずつ、進んでいます。
がんばるぞー。