2014年11月1日土曜日

10/25、26 新世界ワルツ公演

 

すっかり更新が遅くなってしまいました。

路上生活者の身体表現。

新人Hソケリッサ!の「新世界ワルツ」公演が盛況のうちに終了しました。

何人かの方から直接、または間接的に感想を頂きました。

鳥肌が立った、感涙したという方もいれば、芸術性の高いものを観たという方、逆に良かったけどちょっとムズカシかったな~という方もいました。

でも皆さん何かを強く感じて下さったようです。


僕は、原口くんと、音楽と呼べるかどうかわからないものを全力・無心でやった、という感じです。

ソケリッサ!の皆さんと、不思議な空間「アトリエみるめ」は僕たちに、新しく瑞々しい経験を与えてくれました。

それから、お忙しい中マネージメントしてくれたスノドカフェの柚木さん、スタッフの皆さん、公演にお越し下さった皆様、ありがとうございました。

2014年10月20日月曜日

10/19 最後の練習


ソケリッサ!公演に向けての最後の練習。

東京は文京区の体育館にて。

僕たち音楽隊の音の中身も段々とまとまってきて、ダンサーのみなさんとお互い反応しあえるようになってきました。

とにかく凄い公演になりそうです。

ここで一応、内容としては完成を見たわけですが、もう一歩踏み込まないといけない。

形が決まって何度も繰り返すと、どんな強力な流れだったとしても予定調和の含まった流れ作業と化してしまう。

あと一週間、迫っていきます。


ソケリッサ!の皆さんと触れ合っていると、とても朗らかなものを感じます。

もちろん表現に於いてみんなそれぞれの苦労はあるだろうけれど、いわゆる表現者特有の息苦しさはほとんどなく、作品の内容は極めて真面目なものなのに、とても踊るのが楽しそうです。

少なくとも芸術を見る目の暗い自分にはそんな風に感じられます。

だから僕も本当に心からぶつかっていきたいと思います。


今回、ずっと使いどころを悩んでいたこの楽器を、初めて舞台で使うことにしました。

とある筋から借り受けている、アコースティックのシタール・ギター。

コードを掻き鳴らすと、まるで宇宙のような音がします。

このギターを使って、2曲歌を作りました。


公演は来週。

ぜひ、目撃しに来て下さい。


■10月25、26日(土、日)      
新人Hソケリッサ!ダンス公演
「新世界ワルツ」

10月25日(土)19:00 ※交流会あり
10月26日(日)14:00 ※アフタートークあり
開場は開演30分前です。

出演
新人Hソケリッサ!/アオキ裕キ(振り付け)、伊藤春夫、横内真人、小磯松美
音楽/丸山研二郎(ギター、ボーカル、パーカッション、笛)、原口朋丈(和太鼓、三味線、篠笛、能管、パーカッション)

会場:アトリエみるめ
静岡市駿河区寿町12-21
Tel 054-289-1161

チケット
一般:2000円/学生:1000円(学割席)

チケット取り扱い
WEB予約:http://www.sndcafe.net/mailform/
オルタナティブスペース・スノドカフェ 054-346-7669
アオキカク aokikaku@me.com

お問い合わせ
054-346-7669(スノドカフェ)

2014年10月18日土曜日

10/13 まあるいち~100人の母たち写真展


福井県で一泊し、翌日は直接、静岡は美和のほうにある鈴木邸という旧家で行われている「まあるいち」というイベントへ。

台風がもうすぐ来るというのでイベントの開催・終了を前倒しにしたために、僕のライブも一時間早まりました。

段々と雨風が強まってきて、お客さんが来るのかどうか心配でしたが、会場に到着するとそんな心配をよそに元気な子供たちがばたばたと走り回っていました。

時間前倒しという事情もあって、到着したときには外の飲食ブースなどはもうほとんど片付けてしまっていたので、全体がどんな感じだったかわかりませんでしたが、話を聴いているととてもいいイベントだったようです。

「100人の母たち」という写真展を観て、いろいろなことを考えさせられました。

世の中には沢山の考え方があります。

原発があろうとなかろうと、軍隊があろうとなかろうと、すべての国の子供たちとお母さんが幸せに生きられる世の中であってほしいと思います。

ツアー最後の締めくくりがそのような場所でのライブでほっと一安心しました。


まあるいちスタッフの皆さん、お疲れさまでした。

2014年10月14日火曜日

10/9-10/12 大阪~北陸ツアー その2


さて次なるは、個人的にいつか恩返しをしたいと思っていた場所。

金沢市郊外にある喫茶店「珈琲のばん」です。

前にも一度ミニライブをさせてもらったことがありましたが、今回は自慢の仲間である「NolenNiu-de-Ossi(ノレンニゥー・デ・オッシ)」を連れて行くことができました。

白山でレコーディングをしていた時、知り合いに教えてもらい、マスターの人柄にほれて、いろいろとその疲れや愚痴を落としに寄せてもらっていました。

その御恩は、別にばんのマスターが売ったわけではなく、僕が勝手に買って大切にしまってあるものです。

石川県に行くと今でも必ず寄ってしまうところ。

ライブは完全生音で、レンガ造りの雰囲気にぴったりと合いました。

マスターは、もっと聴いていたかったと言ってくれた。

僕の拙い演奏に対するお世辞かもしれないけれど、ひとつこの北陸にご縁ができてからの目標を果たせたような気がして、充実した気持ちになりました。


写真のふたり。

何だか、時間を飛び越えたような感じだ。

やっさんのメガネ以外は…。


ツアー最終日。

鯖江市の「Rag Time」。

前回は、この場所から始まったツアー。今回はぐるっと回ってこの場所に帰ってくることができました。

ライブ前に、鯖江の街を散策する。

本当に静かで穏やかな街です。

しかし、このバーに集まってくる人たちは、何故か皆一様に人懐っこくてとても優しい。

もちろんそれは、静かだけどあたたかいラグタイム・マスターの人柄によるものだと、触れ合っていて思いました。

僕はツアー最終日であることも相まって、喜びで一杯になりました。

デ・オッシのふたりもどうやらそうだったようで、この鯖江でのライブが僕が今まで観たふたりのライブの中で一番だった…、というのは悔しいのでふたりには言わなかった。


はてさて、ツアーミュージックとは何だろうと常々思っていた疑問はもちろん解けません。

遠くからやってきたという音楽家を待っているお客さんは、そのミュージシャンに何を求めているだろう。

僕は、普段はあまり遠出はせず、地元でいろいろな形を周りから求められて演奏をすることが多いです。

それこそ、来週はコンテンポラリー・ダンスの音楽をやるのだし、その次はエレキギターを持って友人のサポートに入ります。

あちらこちらへ行ったり来たりするうちに、僕は自分のステージを何年も掛けた長い絵巻物のように考えるようになっていました。

その中には、エネルギーの強い場所もあれば、弱い場所もあり、退屈な場所もあれば、ひと段落する場所もあります。

その時々のいろいろな気持ちをお客さんに感じとってもらうことは、とても大事だろうと考えていました。

でも、一期一会のツアーミュージシャンは、その場その場で確実にその演奏に決着をつけていかなくてはならない。

今日はこんな感じだったから、来週また違うのを…、というわけにいかないのです。

今回のツアーは、あえて、僕はいつもこれです!というような演奏を心がけるようにしました。至極あたりまえのようですが、それが少し功を奏したような気がします。

ところが、中にはいわゆるそういった一期一会の手法ばかりを身につけて、奥深さのないミュージシャンもいます。

なかなか難しいバランスだと思います。


いつも、ツアーに出るといろいろなことを学びます。

それも、忙しい中駆けつけてくれるお客さんや、素敵な場所を支えている皆さんがあってこそ。

ありがとうございました。


絵の上手なお客さんが葉書に描いてきてくれた一枚。

これは嬉しい!

いつの間にかデ・オッシとはかけがえのない仲間になった。

この絵を見ているとそんな風に改めて思います。


デ・オッシの新曲。いい曲です。PVは最後の方ちょっとクサいな…(笑)

輪廻の郷 NolenNiu-de-Ossi

10/9-10/12 大阪~北陸ツアー その1


ツアーミュージシャンって何だろう。

ひと口にそう言っても、本当に多様な世界。

そんな素朴な疑問の答えをいつも「NolenNiu-de-Ossi(ノレンニゥー・デ・オッシ)」のふたりは教えてくれるような気がします。

楽しみにしていたデ・オッシとの大阪~北陸ツアー。

今回は彼らのホームグラウンド、大阪は「雲州堂」というライブハウスからのスタートでありました。


雲州堂は、とてもミュージシャンを大切にしてくれている場所だと思います。

やはり逆に出演者もその場所を大切にしたいと思う。

僕は、全く違うご縁で何年か前にも一度出演させてもらったことがありますが、その時の共演者もとても真摯にライブをしている感じで、今だに強く印象に残っています。

壁に常連の出演者のCDがかかっており、一枚一枚試聴できるようになっていました。

ライブハウスでは、なかなかできそうでできないサービス。

とても心があたたまります。


久しぶりに見たデ・オッシのステージは、新曲も増え、パワーアップしていました。

ふたりは楽器や歌に関して、デ・オッシ自体とは違う活動を常に持っていて、日々ギターや三味線や、アコーディオンについて研鑽を積んでいる。

しばらくぶりに聴くと、そんな日々の努力がデ・オッシの音楽に知らないうちに新しい要素を加えているようでした。

もちろんそれは僕もそう。

自分のステージも、お客さんの日常の中のある一夜を素敵なものにできたような気がする、幸先のいい演奏だったと思います。


大阪でのライブを終え翌日、一路石川県は白山市へ。

静岡にUHUというライブハウスがあって、そこに大切な仲間がいるのと同じように、白山市には「溜まりバー・夕焼け」があります。

僕の人生の結構大事な1ページがこの場所にあると言っても言い過ぎではない、そんな場所。

今回は、それを大切にかみしめるように演奏ができました。


そんなご縁の一人である、デザイナー「Nobu」さんが白山市の古い住宅街の中にギャラリーを作ったというので行ってみました。

カーナビにも登録されていないその場所は、町名の後に「知」とか「利」「以」などという、多分昔の区画の通称かなにかであろう不思議な地名でした。

ノブさんのところは「利」だそうです。

デ・オッシのやっさんは「ダンジョンや。ダンジョンや!」と言ってしきりに興奮していましたが、神社があって、鎮守の森があって…、昔ながらの日本がそこにはありました。



ギャラリーは、古い蔵を改造した清楚なたたずまいで、それ自体は全国的に最近増えて来た手法であるけれど、ノブさんのやさしげな人柄がそこにあることで、とても気持ちがいい場所になっていました。

ギャラリーとライブハウスも、きっといい場所であるための共通項がいっぱいあるでしょう。

素敵な作家さんの個展が沢山開かれますように。


つづく

2014年10月7日火曜日

10/7 台風間ツアー

台風一過、とはいっても静岡市の土地の低いところや、清水の方は冠水などの水害がずいぶんひどかったそうです。

暴風雨の朝、僕は、台風が行ったら珈琲を飲みながらケーキでも食べに行こうかと妻と話していました。


しばらくすると、お菓子屋さんに勤めている妻の姉から連絡があって、道路が冠水して職場にたどり着けないとのこと。

休みなさい休みなさい。こんな日にお菓子なんか買いに来るやつはろくなやつじゃない、と一瞬思って、あれ、さっきまで僕たち何言ってたんだっけ…、と考え直しました。

人間は勝手なもんだなあと思いました。


僕の職場の車は、ドアのステップまで水が来ていたようですが、街は元に戻りつつあります。

僕も明後日からは久しぶりのツアーに出ます。

すでに恒例になりつつある、奈良の「NolenNiu-de-Ossi(ノレンニゥー・デ・オッシ)」との演奏旅行です。

もう一つ台風が来ているようで、ちょうど帰りはそれにぶつかるかも知れません。

何事もなく帰ってこられるように。

お近くの方はぜひ、遊びに来て下さい。



■10月9日(木)
大阪市北区「雲州堂」

open 18:00 start 19:00
入場無料・投げ銭
演奏を楽しんでもらえたらチップ箱にチップを!
出演/NolenNiu-de-Ossi、丸山研二郎、flamantina

雲州堂
大阪市北区菅原町7-2
06-6361-3903
http://www.iori-unshudo.com/


■10月10日(金)
石川県白山市「溜まりBar夕焼け」

open 19:00 start 19:30
入場料¥2200(1ドリンク付)
出演/RYUJI(70's birds)、NolenNiu-de-Ossi、丸山研二郎

溜まりBar夕焼け
石川県白山市幸明町134
Tel 076-287-5563
http://noppo.cu-tablet.com/public_html/yuyake/yuyake.htm


■10月11日(土)
石川県金沢市「珈琲のばん」

open 19:00 start 20:00
¥1500 飲食別
出演/NolenNiu-de-Ossi、丸山研二郎

珈琲のばん
石川県金沢市三馬2-34坂下ビル
Tel 076-247-2353
http://beansban.web.fc2.com/


■10月12日(日)
福井県鯖江市「Cafe RagTime」

open 19:00 start 19:30
入場料¥2000(1ドリンク付)
出演/NolenNiu-de-Ossi、丸山研二郎

Cafe RagTime
福井県鯖江市長泉寺町1-2-46
http://sabae-ragtime.jimdo.com/



そして、ツアーから帰ってすぐ、静岡の「まあるいち」というイベントで演奏します。

ちょっと天気が心配ですが、これも素敵なイベントになりそうです。



■10月13日(月)       
「まあるいち」
~自然、環境、そして子どもたちの未来のことをゆっくりと思う一日~

2014年10月13日(月・祝)
10:00~17:00 ワークショップ・フード等は16:00まで
入場無料

会場:有形文化財古民家 鈴木邸(静岡市葵区中之郷249)

※「100人の母たち」写真展in静岡の最終日です。
写真展は17:00まで開催しています。

<food>
★案山棒(蕎麦・ごはん)★新屋食堂アヤナイ(ごはん)★Soja(マクロビごはん)★Brown Rice Kitchen(デリ・ごはん)★KISSACO(甘糀ドリンク)★モミの木(マクロビスイーツ・ドリンク)★ Lalala♪Planet(自然農野菜の販売)★まつぼっくり(玄米茶)など

<WORKSHOP・ほか>
★うしおシュタイナーこども園(フェルトクラフト)★Ms flower Partner (フラワークラフト)★mominoki (アロマ)★アイニケ(ジャンベ)★藤本陽子写真事務所(ワンコインフォト)★かごやか(手廻しオルガン)★森とま(積み木1000個)など

<ミニ講演会>
「自然が育む、子どもの心と体」 
 講師 京井麻由(森のようちえん・野外保育園ゆたか)
 時間11:00~12:00 定員20名 参加費500円

<ミニライブ>
「丸山研二郎・ミニライブ」 出演 丸山研二郎
 時間16:00~17:00 定員30名 参加費500円

2014年10月4日土曜日

10/4 蝶のご夫婦


バタンと車に乗ると、いったい何時入り込んだのか、2匹の大きなちょうちょが助手席のシートでお尻とお尻をくっつけてじっとしていました。

真っ最中だったのです。

引き離すのもかわいそうだし、こう、2匹の羽を同時に持って取れないように動かしたらだめかな、などと考えたりして、うーむ、デリケートな瞬間に立ち会ってしまったと思いながら、しかたなく一緒について来てもらうことにしました。

つまり僕は繋がったままのご夫婦と一緒にずーっと車を運転しなくてはなりませんでした。

結局そのご夫婦は、僕が用事を済ます1時間以上の間ぴくりとも動かないのです。


帰り道になって、ひょっとして死んでるのかな、まったく人の車の助手席で幸せな連中だなあ…と思い始めたころ、急にもじもじもじもじと動き始め、駐車場に車を停めた途端に、ついにクライマックスを迎えたらしく、2匹同時に麗しく羽を開いて飛び立ちました。

運転中に飛び立たれると困るので、じっとしてなさいよ!と語りかけていたのが伝わったのでしょうか。


蝶が目覚めたように、羽を広げる瞬間はとても美しかった。

僕はしばし呆然と眺めてしまったが、普段はどこか野の陰で知らないうちに生命を育んでいるわけです。

根源的な瞬間の美しさ。

いわんや我々人間をや、であります。

人間のは別に観察したいとは思いません。皆さんご自由に。

ただし人の車に乗り込まないように。

2014年10月2日木曜日

10/1 あの谷


思うところあって、山にドライブに行きました。

山奥にはまだ細々と蝉が鳴いていた。

今年最後の蝉を聴きに行ったと言ってもいいでしょう。


車で走っている時は無心になれる。


静岡には接阻峡という谷があって、特に珍しい物もないし、雄大な自然が眼前に…、というわけでもないのですが、なぜか僕はその渓谷が好きです。

誰もいない温泉に浸かって、そばを食べて帰ってきた。

僕は、さわやかな渓谷の空気になりたい、という風によく思います。


トロッコ列車の汽笛が山に響いていました。

何とも風情のあるものです。

時にはジーンと涙ぐんでしまう。


あの谷、あの谷。

体そのものはどこにもいられない。

心の奥底ではどこにだっていられるものだろう。

涼しい山の空気にさえなれるような気がするのです。


うーむ、ちびっとカッコつけたかな。

2014年9月29日月曜日

9/29 秋分後ライブ報告


バイクで走っていると、金木犀の香りが本当に気持ちがいい。

そのまま走りながら空気になりたいと思う時があります。


3日間のライブ週間が終わりました。

自分言うのもなんですが、3日ともこまかい演奏の反省点は別として、とても「いい時間」だったと思います。

来て下さったお客さんも、そんな風に感じて下さっていれば嬉しいのですが。


■Peekaboo!ライブ

絵本の店Peekaboo!(ぴいかぁぶう)さんとも段々いいお付き合いになってきました。

絵本の店なのですが、お客さんは何故か年輩の方が多い。

朗読の会や、お芝居などを定期的に行っていて、いろいろな世代の方に開かれている、とても気持ちのいい場所です。

みんなで一緒に歌える曲も混ぜながら、ゆっくりと演奏することが出来ました。

意外なお客さんも来てくれた。ウレシイ。

今回はソロでしたが、次回12/13は、朗読の方と半分ずつライブをしようということになりました。興味のある方は是非!


■UHU「銀の演奏会」

強い音、やさしい音、シンプルな音、複雑な音、いろいろな音が含まれていた今回の銀の演奏会だったように思います。

出演の黒木翔太さん、ノーザンスターさん、バンド「Sofa」さん、ありがとうございました。

それぞれの演奏を聴いていると、みんな何を思って生活をし、日ごろどんな事を考えているのかよくわかります。

前向きな事も、後ろ向きな事も、その全部の生活や日ごろの出来事が、とても尊く思えます。

演奏や歌、バンドの上手い下手はもちろん大切ですが、僕は、その向こう側にあるその人の思いや、心の形をステージに置いていってほしい。

そして出演者もみんなお客さんになって、それを見守り、かみしめたい。

UHUはそんなライブハウスだと思います。

かく言うわたくしの演奏は、ちょっと疲れが出たのか、ミストーンが重なってしまった…。

お客様…、申し訳なし。

しかし2曲披露した最近のノーザンスターとのデュオは、かなりまとまってきて、気持ちが合ってきました。


■カクタスハウス

大学の同級生でもあるベーシスト「Chuji」に誘ってもらって、デュオライブが実現しました。考えてみれば、出会ってから14、5年。2人だけでライブを企画するのは初めてであった。

それぞれのソロと、もう半分は、オリジナル曲とすこしのカバー曲を持ち寄ってデュオで演奏しました。

そして、お客さんの中に結婚したばかりのカップルがいらっしゃったので、お祝いの演奏を1曲。


Chujiは、その性格にいまだにつかみどころがない。

しょうもないことを言ってふざけているかと思うと、急にくそまじめに宗教や面白い思想の話をしたりする。

しかし彼はやはり上手い。それに何だかどうも、すこし以前と変わってきたようなのです。

今回の演奏では、不思議な化学反応が起きました。

帰りに食事をしたラーメン屋でぽろっと言った、「インド行ってこようかな。」

ど、ど、どうした??行って来い、行って来い!


若干、取りとめのない話になりました。

この3日間、久しぶりに来てくれた方や、お付き合いはあるけど初めて聴いてくれた方もいました。

とてもうれしい出会いもあった。

10月は、北陸ツアーや、ダンス公演も待っています。すこし休んで、またぶつかっていきたいと思います。

皆さまありがとうございました。


さてひとつ、この3日間で印象に残った曲。

Chujiのベースソロ。ループやエフェクターを駆使したアバンギャルドな演奏が一体どこへ行くのかと、若干の不安を持って聴いていると、急に宮沢賢治の「星めぐりの歌」が聞こえてきました。

ベースで弾く星めぐりの歌は、どっしりしていて、深い安堵感がやってきました。

なるほど、最後にしてやられた、という感じです。


宮沢賢治 星めぐりの歌
https://www.youtube.com/watch?v=q0gQSKKjh9M

2014年9月24日水曜日

9/23 小川

仕事中に、山の方に用事があって車を走らせていると、土手に彼岸花が沢山咲き乱れているきれいな小川がありました。

車を停めてしばらくぼーっとしていると、遅組のツクツクボーシが、ツクツク言っていました。

子どもの頃の感覚が、何やら心の奥底に戻ってくる。


と、今日はやっとのことでここまで書いて、もう寝ることにします。


パソコンの前に座っていると、ついつい音楽を聴いてしまう。

寝る前の1曲はこれかな。


A Fala Da Paixao - Egberto Gismonti


さて今週はライブ週間です。

ぜひ、足をお運びくださいね!



■9月25日(木)       
静岡大坪町「絵本の店Peekaboo!」
「あきのよながに まるで えほん のような げんそうてきな 歌」

19:30 start ¥1000(お飲み物付き)

出演 丸山研二郎

会場:本の店Peekaboo!
静岡市駿河区大坪町1-28
054-287-5674

お問い合わせ:054-654-5152(焙煎堂)


■9月26日(金)       
静岡七間町「LIVEHOUSE UHU」
銀の演奏会

open 18:00 start 19:00 入場料\2160

出演 黒木翔太/Sofa/ノーザンスター/丸山研二郎

LIVEHOUSE UHU
静岡市葵区七間町9-10 B1
http://livehouse-uhu.com/


■9月28日(日)       
藤枝市高洲「カクタスハウス」
LIVE in カクタスハウス

open 17:30 start 18:30 入場料¥2000

※お食事、お飲み物は各々ご注文ください。
ライブ用の特別メニューをご用意しています。

出演 中司和芳(Chuji)/丸山研二郎

ご予約・お問い合わせ
カクタスハウス
Tel 054-635-6403
http://cactus-house.jp/

2014年9月19日金曜日

9/18 ティナリウェン


Tinariwen(ティナリウェン)というバンドにはまってしまった。

Youtubeのオススメ動画に、不思議な格好をした人たちがエレキギターを持っている映像が上がっていたので何気なくクリックすると、恐ろしいグルーブで魔術のような言語の音楽が流れてきました。

な、な、なんだこれは!僕はたちまち虜になってしまって、早速CDを注文してしまった。


調べてみると、2001年にフランスのプロモーションによりデビュー(?)したサハラ砂漠の遊牧民「トゥアレグ族」という人たちのバンドだと知りました。

彼らの住む地域、マリやアルジェリア、リビアなどでは70年代後半からその活動は有名だったらしく、その音楽は、今は亡きリビアのカダフィが無血革命を指揮したときの兵士ためのアイコンにもなったそうです。

(その後のカダフィの賛否についてはここでは触れないけれど、いろいろな情報を見ていると、身の回りの報道だけを鵜呑みにしてはいけない大きな問題の一つだろうと思わされます。)

その歌詞はとても精神的で、古くはヨーロッパの入植から、独立、貧困、長きにわたる情勢不安と、激動する地域のまさに大きな意味でのブルースでありました。


動画でしかお目にかかれないと思いきや、なんとこのグループ、数年前にFujiRockに来ていたらしい。

なんだか急に話が身近になってきたが。

彼らを世界的に有名にしているのは西欧諸国であり、また彼らの国に大きな問題をもたらしているのも西欧諸国であります。

映像の中の、結成当時からのメンバーであるリーダーの、Ibrahim Ag Alhabibという人のまなざしに吸い込まれそうになる。

そのまなざしの中に、決して単なる娯楽として音楽を捉えているわけではない、力強さと悲哀とを同時に感じるのは僕だけだろうか。


そのプロモーションにおいて、先進国の好奇の目にさらされている感じはどうしても否めないが、皆さんこんなステキな音楽、どんな風にお聴きになりますか?

普通は聴かないか(笑)


ちなみに「風の谷のナウシカ」の中に、伝説の民・青き衣の一族というのがありましたが、それはこの「トゥアレグ族」の衣装がモデルになったそうです。

その服装は高貴で、また怪しくも見え、持っている楽器とのミスマッチも魅力の一つだろうと思います。

Tinariwen - Lulla
https://www.youtube.com/watch?v=oABeNjFWpkc

Tinariwen - Ulla illa
https://www.youtube.com/watch?v=mbb49mUPYyc